NOBROCK TVのクリスマス企画で披露された眉村ちあきの新曲「分かってる」は、吹⾵ケイと青木マッチョのデートシーンに重ねて歌われ、多くの視聴者の心を揺さぶりました。

画面越しの“あなた”に支えられながら、憧れがいつの間にか「恋」に変わってしまった人の物語として、推し活や片思いをしている人に深く刺さる構成になっています。

ここでは歌詞そのものを再現するのではなく、「どんな物語で、どんな感情が描かれているのか」を丁寧に言葉にして整理します。

光る画面の向こうの「あなた」に救われた物語

 

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物語の始まりは、光る画面の向こうにいる“あなた”の存在に、主人公がどれだけ支えられてきたかという告白から始まります。

曲は動画の35分ほどから

  • つらいとき、スマホや画面を通して見る“あなた”の姿が心の支えになってきた。
  • そのおかげで「自分の足でしっかり歩けるようになった」と感じている。
  • しかし“あなた”は、自分が救われていることにきっと気づいていない。

この段階で主人公の感情はまだ「憧れ」です。

推しや憧れの人に人生を助けられた経験がある人ほど、「こういう気持ち、分かる」と入り込みやすい導入になっています。

眉村ちあきは、インタビューで「自分の感情や考えをそのまま歌にすることを大事にしている」と語っており、リスナーに寄り添う視点を常に意識していると明かしています。

「人と同じことをやってもおもしろくないから、自分の感情や考えをそのまま歌にすることを大事にしているんです。」

引用元:音楽ナタリー 眉村ちあきインタビュー

このスタンスがあるからこそ、「分かってる」でも、画面越しの“あなた”に救われる等身大の感情が素直に描かれていると感じます。

憧れのままでいいはずなのに、「会いたい」を選んでしまう主人公

 

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次のパートで、主人公は自分の気持ちの変化に向き合い始めます。

  • 憧れのままでいられたら幸せ。それだけでもう十分」と、自分に言い聞かせている。
  • 今は、会わなくても思いを届けられる時代。画面越しに応援しているだけでも成り立つ関係だと分かっている。
  • それでも、「会いたい」を選んでしまったと認めてしまう。

ここで感情は、「画面越しの憧れ」から「実際に会いたい人」へと一歩進んでしまいます。

理屈では「この距離感がいちばん安全」と分かっているのに、心がそれを上書きしてしまった瞬間が描かれているのが印象的です。

眉村ちあきは、音楽メディアのインタビューで「好きになってしまう気持ちや、止められない衝動を歌に落とし込むのが好き」と語っており、このパートにもその感覚が色濃く表れています。

何も望まないと決めるのに、「あと1秒だけ隣にいたい」

 

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物語の中盤では、主人公が“距離”と“現実”を理解したうえで、自分の気持ちを抑えようとする姿が描かれます。

  • 自分がいる世界と“あなた”のいる世界は少し特別で、簡単には交わらないと知っている。
  • だからこそ「何も望まないようにする」と自分にブレーキをかける。
  • それでも口から出てしまうのは、「あと1秒だけ隣にいさせて」「もう一度だけ名前を呼んで」という、ささやかな願い。

「何も望まない」と言いながら、小さな願いだけはどうしても捨てきれない。その矛盾が、とても人間らしい弱さと強さを同時に映しています。

このような“感情の揺れ”を描くスタイルは、眉村ちあきが「自分のコンプレックスや悩みも笑いと一緒に歌にしてしまう」と語る姿勢にも通じます。

「コンプレックスとか悩みも、そのまま歌にして笑いに変えたい。そうすることで、自分も聞いてくれた人も少し楽になれたらいいなって思ってます。」

引用元:CINRA.NET 眉村ちあきインタビュー

「分かってる」でも、抑えたい気持ちとこぼれてしまう本音のギャップが、聞き手の胸を強く打つ構成になっています。

宝物が増えた日々と、涙の正体に気づく瞬間

涙があふれる理由それは恋 イラスト図解

後半では、主人公が“あなた”への具体的な敬意と愛情を語ります。

  • “あなた”に出会ったことで、毎日が宝物で満たされていったと感じている。
  • 離れていても、心の中は“あなた”のことでいっぱいになっている。
  • 努力家で、謙虚で、優しいところが好きで、その魅力は簡単には言い表せない。

しかし、憧れのままで幸せなはずなのに、ふいにあふれてしまう涙。

その涙の正体は「恋をしてしまったから」だと気づく、静かな種明かしがラストに用意されています。

憧れとして保ちたかった感情に「恋」という名前を付けることで、主人公は一歩前に進みますが、それは同時に、楽だったはずの距離感には戻れない覚悟でもあります。

NOBROCKのシーンと重なる「分かってる」の物語

風吹ケイと重なる恋の歌詞 図解

この曲がNOBROCK TVで強く刺さったのは、「分かってる」の物語と、企画内の吹⾵ケイの立場が驚くほど重なっていたからです。

  • 吹⾵ケイは、青木マッチョのことを“好き”と認めつつ、自分の仕事や相手の飛躍、ファンの受け止め方を考え、「交際」ではなく「推し、そして仕事仲間として応援する」ことを選びました。
  • 一方で「分かってる」の主人公も、画面の向こうの“あなた”に救われ、憧れのままでいたほうが楽だと知りながら、恋心に気づいてしまいます。
  • 何も望まないと決めつつ、「あと1秒だけ隣にいたい」と願ってしまう感情を抱えています。

このシンクロによって、視聴者は「これは吹⾵ケイの気持ちそのものだ」と感じやすくなり、曲への没入度が一段と高まったと考えられます。

眉村ちあきは、音楽ナタリーのインタビューで「自分の曲を聴いた人の人生の一部になれたらうれしい」と語っており、

今回のように企画や人の物語と結びつく形で楽曲が機能しているのは、まさにその言葉どおりの状況だといえます。

「自分の曲が、誰かの人生の一部とか、その人の物語のBGMみたいになってくれたらうれしいです。」

引用元:音楽ナタリー 眉村ちあきプロフィール特集

まとめ:「物語」と「感情」で刺さる推し恋ソング

なぜこの歌は刺さるのか まとめ

「分かってる」は、次のような点で、多くの人の心に刺さる楽曲になっています。

  • 光る画面の向こうの“あなた”に救われたファンの物語から始まる。
  • 憧れのままでよかったはずなのに、「会いたい」「恋をしてしまった」と気づいてしまう感情の揺れを描いている。
  • 現実や距離を理解し、「何も望まない」と決めつつも、「あと1秒だけ隣にいたい」という小さな本音がこぼれる。
  • 推し活や片思いをしている人が、自分の経験を重ねやすい構成になっている。
  • NOBROCK TVの企画(吹⾵ケイと青木マッチョの関係)とも、感情の軸がきれいに重なっている。

歌詞を一語一句なぞるのではなく、そこに描かれた「物語」と「心の動き」を理解することで、自分自身の推しや片思いの相手を自然と重ねられる曲です。

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