スポーツ選手

九谷瑠投手の味噌カツ屋勤務先は矢場とん!異例の転身で都市対抗MVP獲得

九谷瑠投手の味噌カツ屋勤務先は矢場とん!異例の転身で都市対抗MVP獲得

都市対抗野球大会で橋戸賞(MVP)を受賞した九谷瑠投手(26)が、つい最近まで名古屋の味噌カツ店でホールスタッフとして働いていた事実が大きな話題を呼んでいます。

彼が勤務していた味噌カツ屋は、名古屋の老舗「矢場とん」で、注文を取ったり料理を運んだりしながら野球を続けるという異色の経歴を持つ投手として注目を集めています。

矢場とんでの勤務経験と野球部での活動

九谷瑠投手は2022年から2024年オフまで、味噌カツ専門店「矢場とん」に所属する硬式野球部「矢場とんブースターズ」でプレーしていました。

矢場とんは昭和22年創業の老舗で、名古屋名物の味噌カツで全国的に有名な企業です。

久谷瑠投手キャリアタイムラインの図表
項目 詳細
勤務期間 2022年~2024年オフ
所属チーム 矢場とんブースターズ
職務内容 ホールスタッフ(接客業務)
練習拠点 大府市民球場・津島市営球場
出身地 滋賀県草津市
最高球速 153キロ

本人インタビュー:
「お客さんがたくさん来て大変だった。仕事の隙間で弱点やフィジカル面を磨いてきた
(引用元:スポニチ

同投手の勤務実態について、ホール勤務をしながら練習時間を確保する厳しい生活を送っていました。

本人証言:
「まかないのとんかつで体重を増やして、憧れの舞台で躍動した」
(引用元:スポニチ

店舗での勤務が彼の体作りにも影響していたことがわかります。

矢場とんブースターズの練習拠点と活動

矢場とんブースターズは2015年に設立された硬式野球部で、選手全員が同社の社員で構成されています。

チームの主な活動実績:

  • 練習グラウンド:愛知県大府市の大府市民野球場と津島市営球場を使用
  • 2022年から主に大府市民野球場で練習を実施
  • 2023年の全日本クラブ野球選手権大会で準優勝を達成
  • 背番号のユニークなルール:監督88、コーチ10で合わせて「8810(矢場とん)」

チームは2023年の全日本クラブ野球選手権大会で準優勝という快挙を成し遂げ、九谷投手もこの躍進に大きく貢献しました。

興味深いことに、同チームでは背番号について監督が88、コーチが10を着用し、合わせて「8810(矢場とん)」になるというユニークなルールも設けられています。

プロを目指して王子への移籍決断

2024年オフ、九谷投手は「プロを目指すなら今年が最後」と決意し、矢場とんを退社して王子に移籍しました。

本人インタビュー:
「どれだけ環境が良くなっても、時間をうまく使って、以前と同じように効率よくやるというのは、常に心がけています」
(引用元:王子グループ公式note)

王子の公式インタビューで本人は環境の変化に対する適応力の高さを示しています。

本人コメント:
「大会直後は、実感がわかなかったんですが、たくさんの方から連絡をいただいて、すごいことをしたんだなという実感が徐々に湧いてきました
(引用元:王子グループ公式note)

移籍1年目での都市対抗野球優勝について、九谷投手はこう振り返っています。

具体的な勤務店舗と矢場とんの店舗展開

九谷投手が具体的にどの店舗で勤務していたかは明確に公表されていませんが、矢場とんは名古屋市内を中心に多数の店舗を展開しています。

店舗名 所在地 特徴
矢場町本店 愛知県名古屋市中区大須3-6-18 創業の地・本店
栄LACHIC店 愛知県名古屋市中区栄3-6-1 繁華街の人気店
名古屋駅エスカ店 名古屋市中村区椿町6-9 駅直結でアクセス良好
名古屋駅名鉄店 名古屋市中村区名駅1-1-4 名鉄百貨店内

その他の主要店舗:

  • イオンモールナゴヤドーム前店(名古屋市東区)
  • 中部国際空港店(愛知県常滑市)
  • 豊田T-FACE店(愛知県豊田市)
  • 東京銀座店(東京都中央区)
  • 羽田エアポートガーデン店(東京都大田区)

矢場とんは1947年創業で、「厳選された上質な豚肉を使用し、こだわりの調理方法で仕上げる味噌かつ」で知られ、創業70年以上の歴史を誇る老舗企業です。現在では愛知県内だけでなく、東京銀座店や羽田エアポートガーデン店など全国展開を果たしています。

サクセスストーリーの背景と今後の展望

九谷投手の経歴は、高校時代に甲子園出場経験がなく、大学時代も2部リーグで在籍中の1部昇格や全国大会出場を果たせなかったという、決して順風満帆ではないものでした。

九谷瑠投手のキャリア経歴:

  • 1999年11月5日:滋賀県草津市で生まれる
  • 滋賀県立堅田高等学校:2年夏からエース、3年夏は県大会ベスト8
  • 大阪大谷大学:1年秋から主戦投手、通算10勝8敗、防御率2.22
  • 2022年:矢場とん入社、野球部入部
  • 2023年:全日本クラブ野球選手権大会準優勝に貢献
  • 2024年オフ:矢場とんを退社
  • 2025年:王子に移籍、都市対抗野球大会で橋戸賞(MVP)受賞

しかし、味噌カツ店で働きながらも野球への情熱を失わず、ついには社会人野球最高峰の舞台でMVPを獲得するという偉業を成し遂げました。

本人の決意:
「全国大会での借りは、全国大会でしか返せないと思っています
(引用元:王子グループ公式note

現在26歳という年齢を考えると、プロ入りへのラストチャンスとも言える重要な時期にあります。10月23日のドラフト会議と来年の都市対抗でさらなる活躍が期待されています。

まとめ

九谷瑠投手の「味噌カツ屋はどこ」という疑問に対する答えは、名古屋の老舗「矢場とん」です。彼は2022年から2024年オフまで同社でホールスタッフとして勤務しながら、硬式野球部「矢場とんブースターズ」でプレーを続けていました。

大府市民野球場での練習と店舗での勤務を両立させながら、ついには都市対抗野球でMVPという栄誉を手にした彼のサクセスストーリーは、多くの人に感動と希望を与えています。