「干物」と聞くと、どんなイメージがありますか?
「ちょっとしょっぱいかな…」
「焼くと煙が出るし、後片付けが大変そう…」
もし、そんな風に思っていたら、そのイメージはもう古いかもしれません。
実は、現代の干物は技術の進化によって「昔とは完全に別物」と言えるほど、驚きの進化を遂げているんです。
先日放送された「マツコの知らない世界」でも、そのすごい技術が紹介され、「干物の概念が変わる!」と話題になりました。
今回は、知られざる「シン・干物」のすごい世界と、「その技術、お家でも真似できるの?」という疑問まで、まとめてお答えします。
干物の製法は昔と今では「塩辛さと製法」が違う!

一番の違いは、「塩辛さ」と「製法」です。
昔ながらの干物 | 現代の「シン・干物」 | |
---|---|---|
目的 | 長期保存のため | 魚の旨味を最大限に引き出すため |
塩分 | 強め(保存性を高めるため) | ごくひかえめ |
製法 | 天日干しが主流 | 専用の乾燥機を使用 |
食感 | しっかり干されて固め | ふっくら、ジューシー |
昔は、魚を長く保存するために、たっぷりの塩を使って水分を抜いていました。
でも今は、「魚の一番おいしい瞬間を閉じ込める」という考え方に変わってきているんです。
干物を変えた「3つのすごい技術」

「マツコの知らない世界」でも紹介された、干物を進化させたすごい技術。
その裏側を、少しだけ覗いてみましょう。
1. 乾燥技術の進化
昔ながらの天日干しは、お天気任せで品質が不安定になりがちでした。
現代では、専用の乾燥機を使い、約20℃という低温でじっくり魚の水分を抜いていきます。
これにより、旨味成分がぎゅっと凝縮されるんです。
2. 衛生管理の進化
天日干しでは避けられなかった、ホコリや花粉といった心配も、室内乾燥なら無縁です。
さらに、「オゾン光」という特殊な光を当てながら乾燥させることで、殺菌と気になる魚の臭みを取り除く効果まであります。
3. 冷凍・保存技術の進化
これが一番のポイントかもしれません。
昔は塩に頼っていた「保存」を、現代では優れた冷凍技術が担ってくれています。
だから、余計な塩分は必要なし!魚本来が持つ、繊細な甘みや香りを楽しめる干物が作れるようになったのです。
で、この技術…お家でもできるの?→近いものは可能!

「プロの技術はわかったけど、家で真似するのは無理じゃ…?」
そう思いますよね。
結論から言うと、プロと全く同じ、とはいきませんが、家庭でその考え方を取り入れて、近いものを作ることは可能です。
それぞれの技術について、家庭でできることを見ていきましょう。
① 乾燥技術 → ◎ 家庭でもできます!
プロが使うのは業務用の大きな乾燥機ですが、家庭では「フードドライヤー(食品乾燥機)」という製品を使うことで、近い環境を再現できます。
フードドライヤーとは?
温風で野菜や魚などを乾燥させるキッチン家電です。
35℃~70℃くらいまで温度を細かく設定できるのが特徴。
天候に左右されず、低温でじっくり魚の旨味を凝縮できます。
ドライフルーツ作りなどにも使えるので、一台あると便利ですよ。
② 衛生管理(オゾン)→ △ これはプロの領域
オゾン光を当てながら乾燥させる技術は、残念ながら家庭用の製品では一般的ではありません。
家庭でできる工夫
オゾンは使えませんが、新鮮な魚を使い、調理前にキッチンペーパーでドリップ(水分)をしっかり拭き取るだけでも、臭みをかなり抑える効果があります。
③ 冷凍技術 → ◎ 考え方を取り入れよう!
プロは食品の細胞を壊さない「急速冷凍機」を使いますが、家庭では「すぐに冷凍して保存する」という考え方を取り入れることが大切です。
フードドライヤーで作った干物は、熱が取れたらすぐにラップで包み、冷凍用保存袋に入れて冷凍庫へ。
これにより、塩分ひかえめでも、美味しさを長持ちさせることができます。
ちなみに、冷凍した干物は「凍ったまま」焼くと、旨味が逃げずにジューシーに仕上がりますよ!
まとめ:これは「保存食」ではなく「ごちそう」だ!

この話を知った時、私は「干物の概念が変わった!」と衝撃を受けました。
これまでの干物が、生き抜くための「保存食」という側面が強かったのに対し、現代の「シン・干物」は、純粋に「美味しさを追求したごちそう」へと進化しているのだと感じます。
技術 | プロの現場 | 家庭でできる? |
---|---|---|
乾燥技術 | 業務用の大型乾燥機 | ◎ 可能 「フードドライヤー」で再現! |
オゾン(衛生) | オゾン水やオゾン発生装置 | △ 難しい (プロの領域です) |
冷凍技術 | 急速冷凍機 | ◎ 考え方を取り入れる 完成後すぐに冷凍保存! |
すべてを完璧に真似することは難しくても、フードドライヤーと冷凍庫を上手に使えば、お家でも「シン・干物」作りにチャレンジできます。
ぜひ、自分だけの美味しい干物作りに挑戦してみてくださいね。
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出典元・情報源一覧
テレビ番組
番組名: TBS系列「マツコの知らない世界」
放送日: 2025年9月2日
特集名: 「干物の世界」
Webサイト・関連情報
TBS「マツコの知らない世界」公式サイト
内容: 番組の放送内容、ゲスト情報などが掲載されています。
TVer(ティーバー)など見逃し配信サイト
内容: 放送後、一定期間は実際の放送内容を視聴できます。(※リンクは放送後に有効になります)
URL:
https://tver.jp/
その他、参考にしたWebサイト
内容: うすいはなこさんのプロフィールや、干物製造の技術に関する情報が掲載されています。
フードドライヤー(食品乾燥機)に関する情報
マイベスト:
https://my-best.com/1080
sakidori:
https://sakidori.co/article/122168
オゾンによる脱臭・殺菌に関する情報
津本式(オゾン水生成器):
https://tsumotoshiki.com/product/unizone/
オゾンマート(魚臭の消臭実験):
https://www.ozonemart.jp/blogs/ozonelabo/smell-of-fish-ozone
冷凍干物の調理法に関する情報